障害年金を請求できるのは原則65歳の誕生日の前日までです。老齢年金の繰上げ請求をしてしまうと、実年齢が65歳未満であったとしても65歳とみなされてしまいます。そうとは知らずに障害を抱えている方が、繰上げ請求をしてしまい障害年金を請求できないご相談案件は後を絶ちません。

ですが、今回、紹介するご相談案件の場合は障害年金を請求できる事例となっています。

ご相談

現在62歳とき(同じ会社で28年間勤務をし、入社日より厚生年金の被保険者でしたが)、今から4年前に胸部大動脈解離で人工血管の手術を受けた者です。私の場合、「障害年金」を請求することができるのでしょうか。

また、大動脈解離でいつ自分は死ぬか解らないと思って、63歳のときに老齢年金の繰上げ請求をしてしまっています。

宜しくお願いします。

回 答

ご相談を寄せて頂きまして大変にありがとうございます。 現在65歳以上ですので、今現在の障害で「障害年金」を請求することができません。ですが、遡って請求する「認定日請求」はできる可能性があります。

「保険料納付要件」は、入社当時から厚生年金に加入して28年間在籍していたと仰っているので満たしているはずです。ですので、「障害年金」の他の受給要件を満たしているかどうかを確認します。

「初診日」についての状況確認

①胸部大動脈解離に関する初診日が、厚生年金に加入していた。

②胸部大動脈解離の手術後、老齢年金の繰上げ請求をしている。

上記のことから、「初診日」時点は62歳ですので「認定日請求」時点で障害年金の受給要件を満たせば、支給を受けれる可能性があります。※老齢年金の繰上げ請求をした後に「初診日」があると、「障害年金」は「認定日請求」であっても請求できません。

大動脈疾患の障害認定基準

また、「人工血管」の置換手術以後は、今まで働き方ができず事務職(重たい物を運べない等肉体労働はできない)に配置転換となった。

3級・胸部大動脈解離(Stanford分類A型・B型)や胸部大動脈瘤により、人工血管を挿入し、かつ、一般状態区分表のイ又はウに該当するもの
・胸部大動脈解離や胸部大動脈瘤に、難治性の高血圧を合併したもの

一般状態区分表 のイ、ウとは、下記の通りです。

イ 軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業は できるもの 例えば、軽い家事、事務など

ウ 歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、 軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの

障害年金の請求の有無は

お話しをお聞きすると上記の状況とのことですので、「障害年金」の受給要件を満たしていると思われます。但し、該当しても障害等級3級と思われますので、繰上げ請求で受給した老齢年金と手取りで比較して、「障害年金」を受給した方が良い場合は「障害年金」の請求をされたら良いと思います。

「老齢年金」と「障害年金」との比較の仕方

念を押しますが、「繰上げ請求の老齢年金」と「障害等級3級の障害年金」を比較する場合、あくまでも手取りの金額であることをご注意ください。

何故、「老齢年金」と「障害年金」のどちらかを受給したら良いかの判断をする際、「年金額」ではなく、所得税等を差し引いた後の「手取り額」なのか。

それは「障害年金」は非課税である為です。

年金事務所では教えて頂けたとしても「年金額」までですので、「手取り額」は別途計算する必要があります。その他詳しい手続きや条件については、お聞きになりたい場合はご遠慮なくお問合せください。

この投稿記事についての《問合せ》は

●「電話080-3268-4215 」 又は 「こちらのフォーム(メール)」でお申込み下さい。

社会保険労務士法人ファウンダー  / 札幌障害年金相談センター / 旭川障害年金相談センター

受付時間 平日 9:00-20:00(土日祝も対応可)

連絡先 ℡:080-3268-4215 / ℡:011ー748-9885

所在地〒007-0849 北海道札幌市東区北49条東13丁目1番10号