肝臓の障害認定基準

肝臓の傷病の注意点としては、以下のものがあります。

肝疾患障害は、自覚症状・他覚所見・検査成績・一般状態・治療及び病状の経過・具体的な日常生活状況など総合的に評価して障害認定されます。

肝疾患の障害認定基準

 1 級

身体の機能の障害又は長期(当該疾病の認定の時期以後少なくとも1年以上の療養が必要)にわたる安静を必要とする病状が日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの。この「日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度」とは、他人の介助を受けなければほとんど自分の用を弁ずることができない程度のものである。

肝疾患重症度判定検査成績で、

1,総ビリルビン(T-Bil)が3mg/dl以上、

2,血清アルブミンが2.8g/dl未満、

3,血小板数が5万/μl未満、

4,プロトロビン時間(PT)が40% 未満・6秒以上延長、

5,アルカリフォスファターゼ(ALP)が異常値を示し、

6,難治性腹水や脳症(Ⅱ以上)が治療による軽快が見込めず

★1~6の検査成績及び臨床所見のうち、「高度異常を3つ以上」示すもの又は「高度異常を2つ及び中等度の異常を2つ以上」示すもの、且つ

7,一般状態が、(オ)身のまわり のことが出来ず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲が概ねベッド周辺に限られるもの

 2級

身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が、日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの。この「日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度」とは、必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活は極めて困難で、労働により収入を得ることができない程度のものである。

肝疾患重症度判定検査成績で、

1,総ビリルビン(T-Bil)が2mg/dl以上3mg/dl未満、

2,血清アルブミンが2.8g/dl以上3.5g/dl未満、

3,血小板数が5万 /μl以上10万/μl未満、

4,プロトロビン時間(PT)が40%以上50%未満・4秒以上6秒未満延長、

5,アルカリフォスファターゼ(ALP)とコリンエステラーゼ(ChE)が異常値を示し、

6,腹水や脳症(Ⅰ)は治療による軽快が見込め、

★1~6の検査成績及び臨床所見のうち「中等度又は高度の異常を3つ以上」示すもの、且つ

7,一般状態が、次に掲げる状態のいずれかに該当するもの

(エ)身のまわりのある程度のことは出来るが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出などがほぼ不可能となったもの

(ウ)歩行や身のまわりのことは出来るが、時に少し介助が必要で、軽労働は出来ないが、日中の50%以上は起居しているもの

 3級

労働が著しい制限を受けるか又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度のものとする。また、「傷病が治らないもの」にあっては、労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度のものとする。

肝疾患重症度判定検査成績で、

1,総ビリルビン(T-Bil)が2mg/dl以上3mg/dl未満、

2,血清アルブミンが2.8g/dl以上3.5g/dl未満、

3,血小板数が5万 /μl以上10万/μl未満、

4,プロトロビン時間(PT)が40%以上50%未満・4秒以上6秒未満延長、

5,アルカリフォスファターゼ(ALP)とコリンエステラーゼが異常値を示し、

6,腹水や脳症は治療による軽快が見込め、

★1~6の検査成績及び臨床所見のうち「中等度又は高度の異常を2つ以上」示すもの、且つ

7,一般状態が、次に掲げる状態のいずれかに該当するもの

(イ)歩行や身のまわりのことは出来るが、時に少し介助が必要で、軽労働は出来ないが、日中の50%以上は起居しているもの

(ウ)軽度の症状が有り、肉体労働は制限を受けるが、歩行・軽労働・軽い家事・事務などは出来るもの

区分一般状態
無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの
軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの 例えば、軽い家事、事務など
歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの
昏睡度精神症状参考事項
睡眠-覚醒リズムに逆転。
多幸気分ときに抑うつ状態。
だらしなく、気にとめない態度。睡眠-覚醒リズムに逆転。
多幸気分ときに抑うつ状態。
だらしなく、気にとめない態度。
あとで振り返ってみて判定で
きる。
指南力(時、場所)障害、
物をとり違える(confusion)
異常行動
(例:お金をまく、
化粧品をゴミ箱に捨てるなど)
ときに傾眠状態(普通のよびかけで開眼し
会話が出来る)
無礼な言動があったりするが、他人の
指示には従う態度を見せる。
興奮状態がない。
尿便失禁がない。
羽ばたき振戦あり。
しばしば興奮状態またはせん妄状態を伴
い、反抗的態度をみせる。
嗜眠状態(ほとんど眠っている)。
外的刺激で開眼しうるが、他人の指示には
従わない、または従えない(簡単な命令に
は応じえる)。
羽ばたき振戦あり。
( 患 者 の 協 力 が え ら れ る
場合)
指南力は高度に障害。
昏眠(完全な意識の消失)。
痛み刺激に反応する。
刺激に対して、払いのける動作、顔をしかめるなどがみられる。
深昏睡
痛み刺激にもまったく反応しない。

・検査成績は、変動しやすい為、最も適切に病状をあらわしていると思われる検査成績を用いて障害年金を請求するようにてして下さい。

・「肝硬変」は、発症原因によって、病状、進行状況が異なる為、各疾患固有の病態に合わせて障害年金の認定がされます。「肝硬変」の内、「アルコール性肝硬変」については、継続して必要な治療を行っていること及び検査日より前に180 日以上アルコールを摂取していないことが必要ですので注意が必要です。

・慢性肝炎は、原則として認定の対象されません。ですが、上記各等級に掲載した「肝疾患の重症度判定の検査項目や臨床所見」が、障害年金の対象となる障害状態であると判断されると認定される場合があります。

・「食道・胃などの静脈瘤」については、吐血・下血の既往、治療歴の有無及びその頻度、治療効果を参考とし、 上記各等級に掲載した検査項目及び臨床所見の異常に加えて、総合的に認定されます。また、「特発性細菌性腹膜炎」についても、同様の扱い方がされます。

・「肝がん」については、 上記各等級に掲載した 検査項目及び臨床所見の異常に加えて、「肝がん」による障害を考慮され、「悪性新生物による障害」の認定要領により認定されることになります。

ただし、 上記各等級に掲載した 検査項目及び臨床所見の異常がない場合は、 「悪性新生物による障害」 の認定要領で認定されることになります。

・「肝臓移植」の取扱いについて
ア、「 肝臓移植」を受けた場合の障害認定は、術後の症状、治療経過、検査成績及び予後等を十分に考慮して総合的に判断され認定されることになります。
イ 、障害年金を受給している人が「肝臓移植」を受けた場合は、臓器が生着し、安定的に機能するまでの間を考慮して術後1年間は「従前の等級」が扱われます。

少しでも障害年金に該当する可能性があると思いになった方は専門家による障害年金受給診断チェックを申し込まれることをお勧めします。

障害年金受給診断は無料で行なっております。

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