札幌障害年金相談センターの米田です。消化器系の障害を負ってしまった場合に「障害年金」の対象と成り得るかどうかの「障害認定基準」を、 肛門・直腸・泌尿器」中心に紹介します。皆さまの何かしらのご参考にして頂ける幸いです。何かお問合せがありましたらご遠慮なく「問い合わせフォーム」にてお問合せ下さい。

1,肛門・直腸・泌尿器の障害認定基準

障害年金認定基準では、肛門・直腸・泌尿器の障害について次のように認定します。

1級肛門、直腸・泌尿器で1級に該当する明確な基準はない(全身状態、術後の経過及び予後、原疾患の性質、進行状況等により総合的に判断し、さらに上位等級に認定する)
2級人工肛門を造設し、かつ新膀胱または尿路変更術を施したもの ・人工肛門を造設し、かつ完全排尿障害状態にあるもの。(完全排尿障害状態とは、カテーテル留置または自己導尿の常時施行を必要とする状態をいう)
3級人工肛門を造設したもの ・新膀胱を造設したもの、または尿路変更術を施したもの

2,「その他の消化器症状」の障害認定基準

「 その他の消化器官系」の障害とは、特に「クローン病」等の難病についてです。

消化器官系の難病に限らず、難病についての障害認定基準は、下記の通りになっています。

(1)『いわゆる難病については、その発病の時期が不定、不詳であり、かつ、発病は緩徐であり、ほとんどの疾患は、臨床症状が複雑多岐にわたっているため、その認定に当たっては、客観的所見に基づいて日常生活能力等の程度を十分考慮して総合的に認定します。

なお、厚生労働省研究班や関係学会で定めた診断基準、治療基準があり、それに該当するものは、病状の経過、治療効果等を参考とし、認定時の具体的な日常生活状況等を把握して、総合的に認定します。

(2)一般状態区分表

無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの
軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの 例えば、軽い家事、事務など
歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの

身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの

まとめ

少しでも障害年金に該当する可能性があると思いになった方は専門家による障害年金受給診断チェックを申し込まれることをお勧めします。

障害年金受給診断は無料で行なっております。

請求事例

請求事例1:

ご来所された際の状況

身体に違和感を感じた切っ掛けは、股関節辺りの痛みからでした。整形外科でレントゲン検査を受けてみても特に異常がない、とのこと。ですが、紹介された別の病院で詳しく診て貰ったところ、股関節の痛みの原因は「化膿性腸腰筋炎」であることが分かりました。

その後、「腸閉塞」を発症し、治療が難航したため手術を受けることになりました。手術前の検査で大腸カメラ検査を実施したところ、「虫垂がん(盲腸がん)」が見つかりました。このがんは発見が難しいと言われています。回盲部を切除し、その後抗がん剤治療を開始しました。

治療中、体調の変動が激しく、抗がん剤投与後の10日間は全身の倦怠感と嘔気で終日臥床状態。その後は多少動けるようになりますが、また次の投与が迫り、仕事に復帰するのは困難な状況でした。傷病手当金の期限が迫る中、がんによる障害年金が受給できるか不明だったため、当事務所にご相談いただきました。

サポートと結果

日常生活の様子をお聞きしたところ、10日間は終日臥床し、その後の10日間はゆっくりと動き、その後再び抗がん剤投与を受けるという繰り返しでした。職場復帰をためらうお気持ちはよく理解できました。がんも障害年金の対象であることをご説明し、年金請求を行うことにしました。

主治医には、抗がん剤投与後の自宅での様子を詳しく記録した資料をお渡しし、診断書の作成を依頼しました。出来上がった診断書には、「軽度の症状があり、軽労働や事務作業は可能」との記載がありましたが、これには驚きました。事務作業が可能な時期は月の半分もなく、残りの期間は仕事ができる状態ではありませんでした。

ご本人は「これは、先生からの『もっと頑張れ!』というメッセージだと思う。」と述べ、結果的にその診断書で請求することにしました。ただし、病歴・就労状況等申立書には体調の波があることを詳述し、診断書が体調の良い時の内容であることを強調しました。

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