呼吸器疾患の障害認定基準

呼吸器疾患は、肺結核、じん肺及び呼吸不全の3区分があります。ここでは特に「呼吸不全」について1級~3級が決まる基準を説明いたします。← 肺・心臓の働き

呼吸不全

1級 動脈血ガス分析値及び予測肺活量1秒率の検査成績が高度異常を示すもので、かつ、一般状態区分表のオに該当するもの
2級 動脈血ガス分析値及び予測肺活量1秒率の検査成績が中等異常を示すもので、かつ、一般状態区分表のエ又はウに該当するもの
3級 動脈血ガス分析値及び予測肺活量1秒率の検査成績が軽度異常を示すもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの

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※なお、呼吸不全の障害の程度の判定は、動脈血ガス分析値を優先されますが、その他の検査成績値等も参考とし、認定時の具体的な日常生活状況等を把握して、総合的に認定されます。

慢性気管支喘息の障害認定基準

慢性気管支喘息については、症状が安定している時期においての症状の程度、使用する薬剤、酸素療法の有無、検査所見、具体的な日常生活状況等を把握して、総合的に認定することとし、各等級に相当すると認められるものが下記の内容です。なお、「喘息+肺気腫(COPD)」あるいは「喘息+肺線維症」については、呼吸不全の基準で認定されます。

喘息は疾患の性質上、肺機能や血液ガスだけで重症度を弁別することには無理があります。このため、臨床症状、治療内容を含めて総合的に判定されることになります。

1級 ・最大限の薬物療法を行っても発作強度が大発作となり、無症状の期間がなく一般状態区分表のオに該当する場合であって、予測肺活量1秒量が高度異常(測定不能を含む)、かつ、動脈血ガス分析値が高度異常で常に在宅酸素療法を必要とするもの
2級 ・呼吸困難を常に認める。常時とは限らないが、酸素療法を必要とし、一般状態区分表のエ又はウに該当する場合であって、プレドニゾロンに換算して1日10mg相当以上の連用、又は5mg相当以上の連用と吸入ステロイド高用量の連用を必要とするもの
3級 ・喘鳴や呼吸困難を週1回以上認める。非継続的なステロイド薬の使用を必要とする場合であり、一般状態区分表のウ又はイに該当する場合であって、吸入ステロイド中用量以上及び長期管理薬を追加薬として2剤以上の連用を必要とし、かつ、短時間作用性吸入β2刺激薬頓服用を少なくとも週に1回以上必要とするもの

※上記表中の症状は、的確な喘息治療を行い、なおも、その症状を示すものであること。また、全国的に見て、喘息の治療が必ずしも専門医(呼吸器内科等)が行っているとは限らず、または、必ずしも「喘息予防・管理ガイドライン2009」に基づく治療を受けているとは限らないことに留意が必要です。

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