紫斑(しはん)

紫斑とは、皮膚にできる紫色の皮下出血のことです。紫斑と他の発疹との見分け方は「手で押してあざの色が消えるか」により判断できます。ほとんどの発疹は圧迫によって消失しますが、紫斑は圧迫しても消えません。

紫斑がみられる場合、血管性紫斑病や特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、まれな病気として大腸菌などの感染に伴う血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、さらにごくまれなものとして急性白血病の可能性があります。特に、紫斑以外に粘膜の出血を伴う特発性血小板減少性紫斑病(ITP)や急性白血病は緊急性の高い病気です。

また、紫斑とともに粘膜出血(粘膜から出血すること)がみられる場合は、出血しやすい状態になっており、緊急の治療が必要です。粘膜出血の症状としては、口の中が出血している(または口の中にも出血斑がある)、血尿や血便などが挙げられます。