1. 「三尖弁閉鎖症」とは

正常な心臓では図1のように、全身の静脈血は上・下大静脈から右房へ戻り、右室、肺動脈、肺へと流れ、酸素が豊富な血液となって肺静脈から左房へ戻り、左室、大動脈の順に流れていきます。肺で酸素を取り込むため、肺静脈はもっとも多くの酸素を含んでいます。右房と右室の間にある弁を三尖弁と呼びます。

三尖弁閉鎖症は、生まれつき三尖弁が閉鎖している病気です。そのため、右房へ戻ってきた静脈血は右室に流れ込むことができず、すべて心房間の孔(心房中隔欠損または卵円孔)を通って左房へ流れ込み、左房の血液と混合し、僧帽弁を通って左室へ流れ込みます。正常では左房の血液は多くの酸素を含んでいますが、そこへ酸素の少ない静脈血が流れ込むため、酸素の含有量が低下します。この血液が左心室、大動脈を通って体に送られるため、 チアノーゼ が見られることになります(図2)。この病気はチアノーゼを主症状とする先天性心臓病のなかで3番目に多い病気です。右室は小さいことがほとんどで、心臓手術を行っても通常の右室として使用することはできません。従って、使用できる心室が左心室のみであり、単心室症と同じように最終的にフォンタン型の手術を目指すことになります。

三尖弁閉鎖症は大きく分けると、肺へ流れる血液量が少なく、チアノーゼ(低酸素血症)が主な症状となるタイプ(肺血流減少型)と、肺へ流れる血液量が多いために肺や心臓に負担がかかり、呼吸器症状、肝臓の腫れ、むくみ、体重増加不良などの心不全が目立つタイプ(肺血流増加型)があり、治療、外科手術の経過も異なりますが、最終的にフォンタン手術を目指すことは同じです。

引用元:三尖弁閉鎖症(指定難病212)

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